VRChat用アバターに着ぐるみを着せる(Blenderでモデルの服を着替えさせる方法)
Blenderで既存モデルの服を別のものに変更し、ウェイト転送するチュートリアル
はじめに
先日の輝夜月ちゃんライブ、すごかったみたいですね。ぼくは見られませんでしたが当時のツイートやその後のレポ記事を見ると・・・
え、なにこれかわいい。
エビぐるみかわいい。
これVRChatで着たい!
ということで作ることにしました。
エビぐるみ部分の作成
人間のアバターを作るのは超大変だけどエビくらいならなんとかなります。なりました。
エビぐるみはBOOTHで販売しています。
シェイプキーでひとくち食べたあとの形にできるエビフライもセットでたったの100円!(宣伝)
3Dモデル「エビフライ&エビぐるみ」 - bironist - BOOTH(同人誌通販・ダウンロード)
既存モデルをエビぐるみに着替えさせる
今回もバーチャルのじゃロリ狐娘Youtuberおじさんことねこますさんのモデル「みここ」を着替えさせたいと思います。
配布モデルを着替えさせる際は、そのモデルの利用規約を確認し、改変が許可されているか確認するようにしましょう。
Blenderにみここモデルをインポートする
みここモデルはFBXで配布されているのでインポートします。
このとき、法線をインポートのチェックは外しておきましょう。
読み込まれました。
そしてこのとき、VRChatのアイトラッキング・自動瞬き対応のモデルの場合はシェイプキーの並び順が崩れてないか確認しましょう。
どうやらVRChatは自動瞬きに使われるシェイプキーを名前ではなく(名前だけではなく?)シェイプキーの並び順でも判定しているらしく、下の画像のように並べないと正常に動きません。
この並び順になるように修正しておきましょう。
既存の服を脱がす
今回はエビぐるみを着せるので、スカートや袖が邪魔です(きぐるみからハミでちゃう、どうせ見えない、ポリゴン数の都合等)。というわけで脱がせちゃいます。
みここモデルは服のメッシュが別れているのでとても簡単です。オブジェクトのモードのまま服のパーツを選択してDeleteキーを押すだけでパッパッと脱がせられます。
脱がせました(いちおうモザイク)。
服と体のメッシュがくっついちゃってるモデルの場合は、Lキーの接続された頂点を選択するキーを活用すると比較的楽に服だけ脱がせられると思います。またそういったモデルのメッシュを削除するときにUndo,Redoを使うとシェイプキーが壊れるときがあるという不具合?があるようなので気をつけてください。
エビぐるみのインポート
予め作ってあったエビぐるみをインポートします。BOOTHで購入した方はebigurumi.fbxを先程みここモデルをインポートしたのと同じようにインポートしてください。自作した人はアペンドから別のblendファイルのモデルを持ってこれます。
当然位置がズレズレです。これを合わせていきます。
TABキーで編集モードに入り、サイズ変更(Sキー)や位置変更(Gキー)や回転(Rキー)で大まかに合わせます。ただそれでも体型にあってませんし、せっかくのけもみみがエビぐるみと重なってしまって悲しいです。ここから先は頂点を動かしていきます。「うわっめんどくさっ」と思ったかもしれませんが、実はエビぐるみをフィットさせるのは簡単です。下のツールバーにあるプロポーショナル編集を「有効化」にします。これは頂点を動かす際に周りの頂点も追従するように編集できるモードです。たとえるなら粘土をこねるようにうごきます。
こんなかんじ。
影響範囲はマウスホイールをクリクリすると変えられます。
これを活用することでコネコネしながらみここボディにエビぐるみを合わせていきます。
中のみここモデルのラインとあわせたいときはZキーを押すとワイヤーフレーム表示になるのでわかりやすいです。
エビぐるみを着せる最大のメリットだと思うのですが、編集が適当でボッコボコでも歪んでても、「エビフライのきぐるみ」というものなので一向に構わないのです。というかむしろボコボコしてて歪んでるほうがエビフライの着ぐるみらしいと思います。躊躇せずガンガンいじっていきましょう。
こんなもんかな?見ての通りボッコボコですがテクスチャ貼られてVRChatで見るとそれなりに見えると思います。たぶん。
ウェイトを塗る
みんなだいすきウェイトペイントです。ぼくもだいすきです😂。
エビぐるみをみここボーンに関連付ける
エビぐるみ→ボーンの順にShiftキーを押しながら選択してCtrl+Pを押して「空のグループで」を選択します。
ボーンの配下にエビぐるみが入ればおkです。
ウェイト転送する
オブジェクトモードでもともとウェイトが塗ってある体のメッシュ→エビぐるみの順にShiftキーを押しながら選択し、ウェイトペイントモードに切り替えます。
そしてウェイト転送ボタンを押し、転送元「名前」を選択します。これで体のウェイトペイントがエビぐるみに転送され、自動でウェイトが塗られた状態になります。
「え、じゃあ楽じゃん!」って思いました?ぼくも最初思いました。上のスクショのとおりエビの尻尾まで塗られてしまったり、足や肩の動きまで塗られてしまってエビが歪んでしまったりして美しくありません。
ウェイト転送はあくまで目安で、手動でがんばりましょう。
エビぐるみの着せ方、モデル、個人の好みによって様々だとは思いますが、Hips,Spine,Chest,Headだけぬってあとはウェイトペイントなしでいいと思います。
ポーズモードで曲げて確認しながら塗ると変なところ発見しやすいです。いやぁウェイトペイントはたのしいなぁ🤣。
完成
ウェイトペイントが終われば完成です。メニューからエクスポート、FBXでエクスポートしてUnityにぶち込みましょう。
FBXエクスポート設定では余計なカメラなど含まれないように設定は適当に編集しましょう。
そしてUnity上で表示し、マテリアルを設定したところ。シェーダーはユニティちゃんトゥーンシェーダー v.2.0.4.3。エビぐるみを購入された方は同梱のunitypackageをImportすれば、これと同じ設定のマテリアルが入ってます。
他にもStandardシェーダー、Cubedシェーダー設定済みのマテリアルが含まれているので、アバターに合わせてこねくり回してみるのも楽しいと思います。
あとはアップロードしてVRChatで楽しみましょう。お疲れ様でした!
付属のエビフライの使い方
付属のエビフライはUnityの設定だけで比較的簡単に使えます。以前販売したちくわと基本同じなので、ちくわの記事をご覧ください。 bironist.hatenablog.com