PCゲーム用サブスクリプションサービスもだいぶ増えてきたのでまとめました。
はじめに
定額を支払うことで、契約期間コンテンツを楽しみ放題になるサブスクリプションサービス。
音楽、動画の世界ではもはや当たり前になり、ゲームの世界でも当たり前になりつつありますね。現在提供中のもので実際に試したものや調べたことをまとめました。
サブスクリプションの種類
ゲームのサブスクリプションサービスには大まかに三種類ある。この分類は、この記事で説明するためにぼくが勝手に分けた分類なので注意。
クラウド型
ゲームの実行環境が自分のPCではなくサーバーにあり、そちらで実行されたゲームの映像を動画として個人のPCに配信してプレイする仕組み。
ゲームの重たい処理はすべてサーバー側でやってくれるので、自分のPCは高価なグラボやCPUは必要ないというのは大きなメリット。
巨大なゲームをダウンロード・インストールする時間も手間もなくサクッ遊べるのも強い。
一方デメリットとして動画をストリーム再生しながらコントローラーの入力情報をサーバーに送るので、高速でレスポンスのよいネット環境が必要だし、どれだけよいネット環境であろうとどうしてもコントローラーの入力に対してレスポンスが遅延してしまうし、解像度や画質も一旦動画エンコードするわけで劣化してしまう。
遅延は高速なレスポンスが必要がないRPGやストラテジーを遊ぶなら許容できるが、アクションゲームでは気になるケースも多い。
レンタル型
ゲームはダウンロード・インストールするのでゲーミングPCが必要だけどクラウド型と違い本来の画質・レスポンスで楽しめる。
サブスクリプション契約期間に、対象タイトルが遊び放題だけど、解約したり対象タイトルの提供終了で遊べなくなる仕組み。
デメリットとしてはプレイ途中でクリア前のゲームがある場合は解約しづらいし、契約し続けていても提供終了でクリア前に強制終了させられてしまうのが辛いところ。提供期間や契約期間を考慮して計画的にプレイする必要がある。
所持型
サブスクリプション契約期間に、対象タイトルを受け取るとそのまま所持できるタイプ。解約しても、提供期間が終了しても、該当プラットフォームのライブラリにゲームが残りずっと遊べる仕組み。
つまり対象タイトルを普通に購入するのと変わらない。
積みゲーマーゲームコレクター的にはこのタイプのサービスが一番。
比較表
料金や種類、大まかな比較はこちら。
提供本数はバラツキがあるので注意、これより少なくなったり多くなったり時期によって変動するので、注意。
各サービスの詳細
Xbox Game Pass
ULTIMATEはPC+Xboxコンソール、PCはPCのみ。
PCのみで遊ぶなら安い方のPCプランで十分。
ラインナップはかなりすごい、MSのゲームなら新作も発売日から対象になり定額内で遊べるし、おそらく提供終了もないと思われる。サードパーティーのゲームも新作がいきなり登場したりする。旧作も評判の高い名作が揃っていて、提供本数こそ100本程度と少ないが質はトップだと思う。
ただプラットフォームはMicrosoft StoreのUWPアプリとして動くので、ゲーミングマウス・キーボードのゲームごとにアサインを変える機能に支障がでたりしてマウス・キーボードゲーマー的にはそこがちょっと辛い。
またコントローラーの場合は基本的にXbox系コントローラー(XInput対応)が必須と思っておいたほうがよい。Steamの場合はSteamクライアント自体がボタン入力をエミュレートして非XinputコントローラーもXInputコントローラーとして使える機能があるので、たとえばPS4コントローラーでも使えるけど、こちらにそういった機能はない。(もちろんゲーム自体が独自でPS4コントローラーに対応してるなどのケースはあるが)
なのでXbox系のコントローラーを用意したほうがいいだろう。
このコントローラーが最新のXboxBox(Xbox Series X)用コントローラーのPC版であり、XboxGamePassで使えるのはもちろん、今後始まる予定であるProject xCloud(スマホにも対応するクラウドサービス)にも対応が明言されているので今後を考えても鉄板のコントローラーといえると思う。もちろんSteamや後述のゲームクラウドサービスでも使える。
他の注意点としてはマルチプレイが基本的にXboxLiveであり、アカウントもMSアカウントを使うため、Steamで同じゲームを持っているフレンドとは遊べなかったりすることもあるのでそこも注意(クロスプラットフォーム対応ゲームもあるが調べるのが結構面倒)。
PlayStation Now
メインターゲットはPS4だと思うけどクラウド型なのでPCでもPS3やPS4専用ソフトが遊べる。
基本的に新作は並ばないが、かなりのタイトル数を配信しているし、クラウド型でダウンロードやインストールの手間もなく遊びやすいので旧作をまったり遊びたい人にはおすすめ。
公式に対応しているコントローラーDualShock4(PS4コントローラー)だけど、前述のXboxコントローラーも使える。
ただし、画面に表示されるボタン表記はPS準拠になるので、PS4コントローラーを用意したほうが混乱が少ないだろう。
脳内でボタンのPS配置Xbox配置を瞬時に変換してプレイできる鍛えられたゲーマーならXboxコントローラーでもいける。
Humble Choice
ゲームをちゃんと所持できるサブスクサービス。
毎月更新される12本前後から、BASICプランなら3本、PREMIUMプランなら9本選んでもらえる。新作は並ばないが半年くらい前に発売された準新作も並ぶ。ゲームは基本的にSteamキーで受け取る形で、自分のSteamのライブラリに追加でき、サブスク解約しても提供期限が終了してもずっと遊べる。つまりSteamで購入したのと変わらない。
更に他ジャンルのサブスクサービスでも例をみない仕組みだと思うのだが「今月のゲームもう持ってるやつばっかだよ」とか「自分の好みのゲームがないなぁ」というときに、年契約していようとサービスをポーズ(一時停止)して後の月に送れるのだ。
基本ポーズしておいて「おっ、今月のゲームはあたりだ!ほしい!」となったときだけポーズせずに受け取るという選択ができる。
サブスクサービスは今月は忙しいからあんまり使えないなんてときもお金を取られつづけているのがもったいない気持ちになるが、この仕組なら安心。
さらに、旧作に関しては90本ほどがダウンロードし放題となっている。こちらはSteamキーではなく、DRMフリーのzipファイルなどを直接ダウンロードできる仕組み。DRMフリーなのでSteamがサービス停止しようがHumble自体がなくなろうが自分のストレージにファイルを保存してあれば、永遠にプレイ可能だ。 ひと月だけ加入してDRMフリーのおよそ90本のゲームを全部ダウンロードして解約して90本遊び放題!みたいなことも出来てしまう(もちろん随時更新されているのでで一度全部DLしたら終わりというわけではない)。
というわけでこのサービスはゲームコレクターおすすめ。
EA Play
EA Playには新作の先行体験ができるというサービスがあるのだけど、それが無印だと10時間制限でProなら無制限、またゲームのラインナップもProのほうが充実している。
EAのゲームが大体遊び放題+他社のゲームもなかなかの名作揃い。XboxGamePassとよく似いているので、MSのゲームのほうが好きならXboxGamePass、EAのゲームのほうが好きならEA Playがいいかもしれない。
ただ、近日中にXboxGamePassのPC加入者もEA Playも遊べるようになる予定(Xboxコンソールではすでに提供中)だそうだ。
Prime Gaming
スクショがSNKまつりになってしまったが、つまりそういうことで、旧作も旧作、レトロゲーやあまり聞いたことがないマイナーなインディーゲーが中心に並ぶ。
正直この中記事で紹介しているサービスの中では最弱のラインナップだと思うが、これはAmazon Primeに内包されているサービスなのだ。あのお急ぎ便無料や、Prime Video、Prime Musicなど月額たったの500円のサービスのなかの一つなのだ。
Prime Videoなどでアマプラを活用しまくっている人でも、実はゲームのサブスクサービスまでついてることに気がついていない人いますよね?
しかもゲームは所持方式で、入手したあとはAmazonのアカウントと紐付けられてAmazon Gamesアプリのライブラリに入り、期限が切れたあとも遊ぶことができる。
ゲームだけで考えたら微妙かもしれないが、他のサービスもコミで考えれば破格のサービスなのでおすすめ。
このサービスはかつてTwitch Primeと呼ばれていて、Twitchとの連携サービスなので、Twitchのアカウントも必要。
Amazon自体でAmazon Prime会員になって、Twitchのアカウントを作って、Prime Gamingのサイトでアカウント連携をすると使えるようになる。
VIVEPORT INFINITY
VRゲーム専用のサブスク。
ラインナップはかなりすごい、有名な話題作もかなりあり充実している。VRゲーを遊ぶ人なら「えっ、これも対象なの?」と驚いたりするかもしれない。
Viveの名前を冠しているが、Oculusのデバイスにも対応。安くて高性能で爆売れ中のOculus Quest2にももちろん対応してる(Oculus LinkでPC接続)。
VRデバイスを購入したて、これからする人はたくさんのVRゲーをお試しする目的で数ヶ月だけ試してみるのにもいいかもしれない。VRゲーはVR酔いの問題などで向き不向きが結構あるので、そういう面でもサブスクで色々試せるのはいいと思う。
DMM GAMES
光栄やファルコムなど、国産PCゲーム支え続けてきた老舗メーカーのゲームが並んでいる。他のサブスクやSteamにはないゲームが多いので、重複で契約していくのもありかもしれない。
遊び放題プラスの方は、18禁ゲーム、エロゲーが大充実している上に、クラウド型のサービスにも対応していてWebブラウザだけで3000本のエロゲーが遊び放題というなかなかすごいサービスになっている。ネックはその月額の高さか。
OOParts
18禁ゲーム、エロゲー専門のサービス。提供本数こそDMMより少ないが質はよさそう。クラウド型でWindowsPCだけでなくスマホやタブレット、Macにも対応している。お値段もDMMの1/3とお手頃。
まとめ
最新ゲームをバリバリ遊びたい人はXbox Game PassかEA Play
ゲームには所有感がほしい、コレクションしたい人はHumble Choice
ゲーミングPCがない人はPlayStation Now
VRゲームを遊ぶならVIVEPORT INFINITY
エロゲーを遊ぶならDMM GAMESかOOParts
こんな感じになるでしょう。